芝の成長記録と山への植え付け
山を芝草地化するために、徐々に山に芝を植え付けていきます。
今回、私が選んだのは雪印種苗さんの、センチピードグラス、その名もサマーグラスです。
「センチピード」とは英語で、昆虫のムカデのことらしいです。
和名も「ムカデシバ」といい、ランナー(地上匍匐茎)をムカデの足のように伸ばすその姿から名づけられているようです。原産は東南アジアらしいです。
耐干性、耐蔭性、耐雪性、冠水抵抗性、耐病虫性に加えて、節から分枝、発根するランナーによって土面を覆い尽くし、その分厚い布団のようなターフ(シバの茎葉)で、雑草種子を発芽させません。また強い他感作用(アレロパシー)も確認されています。
引用(水田を救うセンチピードグラス(そして水田は地球を救うhttp://www.eonet.ne.jp/~sentipede-oukoku/nouhau/)
特にこのサマーグラスは強い初期生育能力と最大50センチほどにもなるという繁茂力があるということで選択しました。しかしお高い。なんとキロ14000円!
適正播種は5~10kg/10a。いや、無理だろ…破産するわい。
とんだ高級種ですが、とりあえずお試しで2キロ購入。バミューダグラスも併せて2キロ購入。それで4万くらい。やはりお高い。
しかし、一度生えた芝は自分で簡単に移植して増やすことができるので、多少の初期投資は仕方ありません。
お高い種なので、少し山に直播して様子を見つつ、残りは米と同じ育苗箱&育苗土に播種。
一番最初に撒いた種の発芽。この時は5月中旬くらいでしたが、雨がふらず乾燥が続いたときにうまく灌水できなかったため、全体的にムラの多い発芽となりました。
発芽しても乾燥にやられたものも多く見受けられました。
精々50%くらい?土自体も残り物の質の良くないものが混じっていたせいもあると思います。10箱程度で様子見をしたので、被害は少なかったのが不幸中の幸いです。
成長した芝。隙間が多くみられます。
この反省点を受けて、6月頭に2回目の播種。前回より厚撒きにし、たっぷり散水した後ブルーシートをかぶせました。発芽後も直射日光をさけ、半日陰くらいの場所に移しました。
前回は発芽まで10日以上かかりましたが、2回目は3~4日程度で発芽。光がないのでモヤシのようなひょろひょろとしたものでしたが、暖かくなってたこともあってかなり早く発芽できました。
これが2回目の発芽、前回とは歴然の差です。逆に過密になりすぎているので、このやり方ならもっと薄撒きでも良かったですね。これで30箱くらいつくりました。
全部で45箱くらい作りましたが、6箱くらいはうまくいきませんでした。
面白かったのは、育苗の土だけで育てた苗より、土が足りなかったので畑からとってきた土を混ぜたものの方が明らかに発芽が良かったです。まあ水稲用の土だったので、保水や微量な肥料分が効いたのかもしれません。
山の開拓したところにひっきりなしに生える破竹と笹。ほんとうに厄介です。あらゆる雑草が可愛く思えてきます。はやく牛か山羊を放牧して食べてもらいたいです。
いよいよ山に移植、山の土を掘ると竹やら木やらの根がウジャウジャ出てきます。
手ですくって崩さないように移植。これはまだ少し移植するには小さかったかも。
こんな感じです。
今のところ移植した芝は枯れてはいませんが、大きな成長もしていません。
逆に山に直播して生き残った一部の芝は目覚ましい成長をみせており、背丈も10センチを軽く超えるものもあります。ただし、発芽率は控えめに見ても10パーセント以下くらいでしょうか。やはり山への直播だと雨での流出や落ち葉に阻まれてうまく発芽できない模様。
場所のいいところを選んで直播してやれば効率がいいと思われます。
今回、芝を育ててみた考察とまとめ
芝は初期生育段階では高温と水分を保持するため、4~6月中にハウス、もしくは育苗箱をブルーシートで覆った状態で発芽させ、その後も乾燥させないよう注意することが最重要
。直播する場合は環境をしっかり整えてからが望ましい。直播と移植をバランス良く組み合わせることで、より効率的に芝面積を増やせると思われる。
育苗用の土は水稲用より保水性のあるものが望ましい。次回はJAで通常の野菜用の土を用いたい。
そして、猫は決して育苗中は箱に近寄らせてはならない!大事に育てた苗が猫のトイレと化してしまう可能性がとても高い!
結局残りの芝は山に避難させました。
↓(人の気持ちも知らず胸の上でご満悦の犯人の図)
来年には牛が芝刈りと芝の種まきを手伝ってくれることを期待します。