島根益田市 田ノ原牧場~山地酪農の実践~

島根のちょっと山奥で自然と共に生きる酪農家(を目指す)ブログです。
2017年10月現在、山羊一頭と猫2匹,牛四頭。少しの田んぼと畑を無農薬で細々とやりながら、牛を山に放牧しながら、耕作放棄地となった田と荒れた山を開拓しています。

田んぼの土壌改良、水はけ編【経過と今後の展開】

今回もまた自己満足的な記事になってしまうかもれしませんが、田んぼの耕作放棄地の増加は田舎では必ず問題となっています。


私のちっぽけな体験が今後同じように田舎で田んぼを改良しようという方に少しでも参考にしていただければ幸いです。


目的としては,耕作放棄地となっている田を牧草地、もしくは採草地とし、景観の維持と牛の越冬飼料を確保することです。
基本的に水はけの悪い田んぼでは様々な作物がまともに育ちません。そもそも田んぼは米を作る場所であって、その他のものを作るようにはなっていません。
そんな中で田んぼの形を残しながら転作しないと補助金をよこさない国の頭の悪さには辟易とさせられます。
そんな中でもどうにか工夫して立派な畑にしていらっしゃる方々も多くいるので、自分もお金をかけずにどうにか使えるようにしていきたいと思います。


 初年度は3反ほどの田んぼの山際をバックホーで50cmほど掘ってそこに竹を敷き詰め、また土をかぶせました。そこに根を深く張り、地面の下にできた硬盤を突き破ると言われる、マメ科のセスバニアを蒔きました。
結果でいえば、最初よりは水はけはマシになりました。竹の隙間からちょろちょろ水が流れ出て、今までぬかるんで仕方なかったところもそれなりになりました。
しかし、セスバニアは害虫に大分食べられてしまい、大きく育ったものも手で抜けば簡単に抜ける程度にしか根を張っていませんでした。まき時が7月と遅かったこと、肥料を全くやらなかったこと、そして無農薬にこだわり、害虫対策を全くしなかったことが要因だと考えられます。あと、あまりに水たまりになった所では湿気に強いセスバニアも発芽していませんでした。


発芽をそろえるには、適期にロータリーをかけ、発芽環境を整えてやる必要がると思われます。


 今年は去年の失敗を踏まえ、うまくいった竹暗渠だけを5反ほどの田んぼで行いました。この田んぼは借り物だったのですが、去年の田んぼよりさらにぬかっており、耕作放棄地としても10年以上使われていないものでした。


勿論、最初は草だらけで木も生えてしまっていたので、まずそれを綺麗にして、それからロータリーをかけました。場所によっては乾きの良いところもあるのですが、水がわいていると思われる場所が何か所かあり、そこはどうしようもない状態です。


竹暗渠を入れた後も暗渠の排水量を上回る量が常に入って来るので、乾く暇がありません。それでも夏場には乾く瞬間もあるのですが、雨が降ればすぐ水たまりになってしまいます。


竹暗渠の排水先が高さがつけずらいこともあり、排水量が限定的になってしまうことも問題です。暗渠の深さがなければ水もうまく流れてくれません。


そこで、来年度は思い切って掘った竹暗渠を掘り返し、明渠にしてしまおうと思います。
そうすることで排水量が増え、水の流れが明確に分かるようになると思われます。
また、田んぼの中にも数か所の溝を掘ることで土に空気を通し、排水性を高めます。


掘った土を掘り際に盛ることで、高さはカバーします。
田んぼの中にまた畔を作るような感覚です。


うちの田んぼはまさに谷間といったところにあり、雨が降ると山からとめどなく水があふれてくるので、暗渠排水では間に合わなかった部分を、明渠にすることで解消する狙いです。


作業性は落ちると思われますが、まずは土が乾かないことには何もできません。


また大仕事になりますが、頑張ります。


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