島根益田市 田ノ原牧場~山地酪農の実践~

島根のちょっと山奥で自然と共に生きる酪農家(を目指す)ブログです。
2017年10月現在、山羊一頭と猫2匹,牛四頭。少しの田んぼと畑を無農薬で細々とやりながら、牛を山に放牧しながら、耕作放棄地となった田と荒れた山を開拓しています。

牛たちのその後(導入から二か月経って)

今年は干ばつが続き、2週間雨が降らない日が続いたりしたので、5月中は牛にとっては過ごしやすい環境でした。


しかしながら、導入当初は慣れない環境と餌で牛たちは移動ひとつもとても慎重。
生えてる草もひとつひとつ臭いをかぐものの、口にすることはほとんどないような状況でした。


当然、そのままだと死んでしまうので、まずは近場でWCS(お米を稲ごと発酵させた餌)を作ってる農家さんから購入、あとは農協からチモシーとバミューダの乾草、濃厚飼料(トウモロコシやぬか、油粕や糖蜜、ビタミンなどをまぜた配合飼料)の代わりに、あっぺん小麦、大豆粕、ビートパルプを自家で混ぜたものを朝夕給与。


当初はそれでも喰わなかったので仕方なく組合繁殖用配合を使いました。流石に食いがよく、腹も徐々に回復してきました。


無事出産も終え、牛乳を毎日出し始めたねねちゃん。
現在朝夕でそれぞれ3~4L,日量で6~8、子牛が飲んでる量を含めれば10~12Lほどの牛乳を出している計算になります。


これは一般的なホルスタイン牛の4分の1程度、ジャージー牛の3分の1程度です。
牛を飼ったことがない人は、たいてい、
「そんなに出るの?」
と驚かれますが、出るように改良され、出るような餌と飼い方をしているのです。
自然に飼えば一日5L出るか出ないかでしょう。
子牛が飲む分としては、それだけあれば十分です。

過保護なねねちゃんは子牛のホタルに振り回されて、あっちにウロウロ、こっちにウロウロ、大変です。
活発なココと、生まれたてのホタルは山の斜面をガンガン移動します。


ホタルは生後1週間程度で親の真似をして笹をはみはじめました。
当然、固い笹は嚙み切れませんが、真似をしようとする姿はとてもかわいらしいです。
生後2週間程度で柔らかい草を食べ始め、1か月たった現在は、隙あらば草をはみはみしています。
牛乳もまだ飲んでいますが、草主体になってくれば自然と乳離れします(してくないと困る)。

3頭はいつも一緒、ホタルが寝ているときは置いてきぼりになることも

涼しい風が吹く谷間の杉の木の下でお休みするがお気に入り
最近はだんだん山の高いところで涼むようになりました。ちょっとでも標高が高いほうが涼しくなり、虫も少なくなります。
ちゃんと自分たちで場所を覚えて行動できるようになってきました。


それと、笹は固くなってしまう前、新芽の柔らかい状態の頃が一番好みなようで、大きくなってしまうと一気に見向きもしなくなります。


こまめに笹と竹は管理しないといけなさそうです。

最近は一番弱げだったねねちゃんがバクバク草を食べてくれるようになったので助かります。逆に出産を控えたココが少し食欲が落ち気味、再来週くらいには分娩予定です。

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